算数を得意にする勉強方法(小学校1年生編)

算数を得意にする勉強方法(小学校1年生):算数の教育・勉強・学習

(最終更新:2019年4月) 

 

この4月で上の子供が小学校2年生になりました。

 

1年生のうちに色々な教材をコツコツとやらせていた甲斐もあり、算数だけは同学年の周りの子供よりも割とできるようになりました(と思います)。

 

本人も「九九や割り算ができるから」というあまり大層な理由ではないですが、「算数は得意」という自信を持つようになり、算数だけは学校の勉強に加えて+αの勉強を続けています。

 

今回は、色々な教材を試してみて分かったこと・感じたことを踏まえ、小学校1年生のうちにこういう勉強の仕方をすればもっと効果的・効率的だったと思う、算数の勉強方法をご紹介したいと思います。


目次:


小学校1年生でやった算数の教材

小学校1年生のうちに、次の教材を以下の順番でやりました。

 

先頭の数字が同じもの(例えば3aと3b)は、概ね同じ時期に並行して進めたものになります。

 

大まかには、年内(4月~12月)はひたすら「くもんの小学ドリル」で基本的な計算力を身に付け、年が明けてから(1月~3月)は「くもんの小学ドリル」に加えて「算数パズル」も取り入れてみました。

 

小学校1年生の始まり~夏休み頃:

1. くもんの小学ドリル 1年生のたしざん

 

2. くもんの小学ドリル 1年生のひきざん

 

3a. くもんの小学ドリル 1年生の文しょうだい

3b. くもんの小学ドリル 学力チェックテスト1年生

 

夏休み~年末:

4a. くもんの小学ドリル 1年生の文しょうだい

 ⇒同じドリルを2回目

4b. くもんの小学ドリル 学力チェックテスト1年生

 ⇒同じドリルを2回目

 

5a. くもんの小学ドリル 2年生のたし算

5b. くもんの小学ドリル 2年生のひき算

5c. くもんの小学ドリル 2年生のかけ算(九九)

 

年明け~小学校1年生の終わり:

6a. くもんの小学ドリル 3年生のたし算・ひき算

6b. 検定クイズ100 算数パズル

 ⇒「勉強」というより「読み物」として、分かるところだけ半分ほど読んだ感じ

6c. エルカミノ式 理系脳をつくるひらめきパズル

 ⇒半分ほどできるところだけ解いて挫折

6d. 賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理:やさしい(宮本算数教室)

 

7a/8a. くもんの小学ドリル 3年生のかけ算

 ⇒途中まで。2年生に持ち越し

7b/8b. くもんの小学ドリル 3年生のわり算

 ⇒途中まで。2年生に持ち越し

7c. きらめき思考力パズル 小学校1~3年生 数センス入門編(SAPIX)

7d. きらめき思考力パズル 小学校1~3年生 図形センス入門編(SAPIX)

 

8c. きらめき思考力パズル 小学校1~3年生 数センス特訓編(SAPIX)

8d. きらめき思考力パズル 小学校1~3年生 図形センス特訓編(SAPIX)

8e. 賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理:ふつう(宮本算数教室)

 

色々とやってみて分かったこと:

2年生に持ち越したもの・途中で挫折したものも含めると、小学校1年生のうちに計20冊のドリル・パズルをやってみたことになりますが、色々とやってみて分かったこと・感じたことを簡単に整理したいと思います。

 

(1) 足し算・引き算・九九ができないと、取り組める教材(算数パズル)は限られる

 

対応学年が「小学校1年生~」となっている教材(算数パズル)でも、結局、全て解くには九九まで必要になる教材が多かったです。

 

ですので、いきなり算数パズルに取り組む前に、まずは基本的な計算力(九九まで)を先に磨いた方が効率的です。

 

(2) 「知識」は学校の授業でゆっくりと身に付けさせ、家ではやらない

 

四則演算と違って、「知識」(例えば、1L=10dL=1,000mL)は一旦覚えさせてもあっさり忘れてしまいました。

 

また、大抵の算数パズルは「知識」がなくても取り組めますので、「知識」は学校でゆっくり習って貰い、家では、家でしかできないこと(=算数パズル)にフォーカスするのがいいと思います。

 

(3) 四則演算系のドリルは完璧を求めず、8割できるようになったら次のステージへ

 

私が子供の頃に公文式に通っていた頃は、完璧にできるようになるまで次のステージに進ませて貰えず、繰り返し繰り返し、同じような問題を解かされていました。

 

ただ、例えば、2桁+2桁の足し算の練習は当然、1桁+1桁の足し算の練習にもなりますし、2桁×2桁の掛け算の練習は、九九の練習にも足し算の練習にもなります。

 

ですので、ある程度(8割くらい)問題が解けるようになったら、もう1周、同じステージを繰り返すよりも、次のステージに進んでしまった方が包括的な練習ができ、結果的に効率的です。

(例えば、うちの子供の場合、九九をやっている頃はまだ7の段は多少覚束なかったですが、2桁×2桁の掛け算の練習をしているうちに、7の段もしっかりマスターできました)

 

(4) 読解力を鍛えるには、文章題っぽい文章題よりも算数パズルの方が効率的

 

「文章題をやれば読解力も同時に身に付くかな」と思い、「くもんの小学ドリル 1年生の文しょうだい」を2周やってみました。

 

ですが、例えば「初めてミカンが8個あって、後から7個買ってきて...」といった文章題っぽい文章題は、問題をしっかり読まなくても問題の内容が推測ができてしまい、結果、文章をきちんと読んで意味を理解する訓練になりませんでした。

 

ルールをしっかり理解しないと問題が解けない算数パズルの方が、文章を読んで理解する訓練になったと思います。

 

(5) 算数パズルは、繰り返し解いているうちに徐々に効果が見えてくる

 

四則演算ドリルは練習すればするほど計算が早く/正確になりますので効果を実感しやすいですが、算数パズルは、問題を解いても何かしらの効果が得られているのか分かりにくいです。

(特に、図形系のパズル)

 

但し、算数パズルを繰り返しているとより難しいパズルが解けるようになりますし、場合分けをしてトライアンドエラーを繰り返す力は磨かれますので、少なくとも何かしらの訓練にはなっていると思います。

(それが、”算数センス”なるものを磨くことに繋がっているのかは、未だによく分からないですが…)

 

(6) 小学校入学から時間が経つほど勉強に飽きやすくなる

 

小学校に入学したての頃は「勉強しなくちゃ」という意識・意欲が高かったですが、夏休み明けくらいから慣れも生じてきて、勉強に飽きやすくなりました。

 

なので、勉強に対する意識・意欲が高い前半のうちに、計算力を身に付けるための(重要だが単調な)ドリルをできるだけやっつけてしまい、ドリルがマンネリ化してきたら、算数パズルを取り入れるのがいいと思います。

(算数パズルも少しずつ飽きてきますが、少なくとも算数パズルを始め立ての頃は「ドリルより楽しい」と言いながら、割と喜んでやってくれるはずです)

 

効率よく算数を得意にするオススメメニュー

以上の「色々とやってみて分かったこと」を踏まえて、「今思うとこれが一番効率的・効果的だったかな」と思うオススメカリキュラムをご紹介したいと思います。

(あくまで個人的な意見ですので、ご参考まで)

 

小学校1年生前半:「くもんの小学ドリル」で九九まで一気に習得

オススメの教材:

 ・くもんの小学ドリル 1年生のたしざん

 ・くもんの小学ドリル 1年生のひきざん

 ・くもんの小学ドリル 2年生のたし算

 ・くもんの小学ドリル 2年生のひき算

 ・くもんの小学ドリル 2年生のかけ算(九九)

何をやるにしても九九までは必要になる一方、計算問題の反復という単調で飽きやすい練習になりますので、勉強に対する意識・意欲の高い小学校1年生前半のうちに一気に九九まで習得してしまうのがオススメです。

 

一方で、うちの場合は、くもんの小学ドリルの「文しょうだい」と「学力チェックテスト」をそれぞれ2回やりましたが、前述の「色々とやってみて分かったこと」で記載の通り、今思うと必要なかったかな、と思います。

 

⇒「くもんの小学ドリル」のレビュー記事はこちら

 

小学校1年生後半:

くもんの小学ドリル(3年生のたし算・ひき算、かけ算、わり算)を引き続きコツコツやりつつ、本人のモチベーション維持のため、同時並行で以下の算数パズルを以下の順番で織り交ぜていくのが効果的だと思います。

 

算数パズルの順番は、算数パズルを解くにあたって必須となる文章読解力を磨きつつ、易しい問題から難しい問題に徐々にステップアップしていく構成にしています。

 

 ・算数と国語を同時に伸ばすパズル:入門編(宮本算数教室) 

 ・算数と国語を同時に伸ばすパズル:初級編(宮本算数教室)

 (+賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理:やさしい)

 

 ・きらめき思考力パズル 小学校1~3年生 数センス入門編(SAPIX)

 ・きらめき思考力パズル 小学校1~3年生 図形センス入門編(SAPIX)

 

 ・算数と国語を同時に伸ばすパズル:中級編(宮本算数教室)

 (+賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理:ふつう)

 

 ・きらめき思考力パズル 小学校1~3年生 数センス特訓編(SAPIX)

 ・きらめき思考力パズル 小学校1~3年生 図形センス特訓編(SAPIX)

 

さらに余力がある場合は、下記の教材がオススメです。

 

 ・算数と国語を同時に伸ばすパズル:上級編(宮本算数教室)

 ・賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理:むずかしい(宮本算数教室)

 

 ・きらめき思考力パズル 小学校2~4年生 数センス入門編(SAPIX)

 ・きらめき思考力パズル 小学校2~4年生 図形センス入門編(SAPIX)

 

⇒「算数と国語を同時に伸ばすパズル」(宮本算数教室)のレビュー記事はこちら

 

⇒「賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理」(宮本算数教室)のレビュー記事はこちら

 

⇒「きらめき思考力パズル 小学1~3年生」(SAPIX)のレビュー記事はこちら

 

⇒「きらめき思考力パズル 小学2~4年生」(SAPIX)のレビュー記事はこちら


算数(・数学)は、これまでに習ったことがこれから習うことの前提になるという点で、一旦躓くと躓きっぱなしに成りかねない、継続性が重要な教科だと思います。

(他の教科もそうかもしれませんが...)

 

「できる」という成功体験と自信を持たせることが、子供に学習を継続させる上で一番重要なことだと思いますので、早いうちから算数を得意科目にしてあげる(もしくは、本人が得意だと思っている状態にしてあげる)ことはとても重要なことかな、と思い、個人的に思ったことを整理・ご紹介させて頂きました。

 

この記事が少しでもお子さんの算数の勉強のご参考になれば幸いです。


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