「賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理」(宮本算数教室の算数パズル)のレビュー

賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理(宮本算数教室)の口コミ・レビュー・評判・感想1:算数の教育・勉強・学習

(最終更新:2019年7月)

 

今回は、宮本算数教室の「賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理」という算数パズルを紹介したいと思います。

 

(宮本算数教室の「算数と国語を同時に伸ばすパズル」のレビュー記事はこちら



以前、上の子供(小学校1年生)が学校の図書室から「検定クイズ100 算数パズル」という本を借りてきました。

 

その際に、あまり算数の"勉強"という感覚がないらしく、楽しげに問題を解いたり解説を読んで感心したりしていたのを見て、「算数パズルなら楽しくやってくれるのか」と思って色々な算数パズルの本を買ってみたうちの一冊になります。

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「賢くなるたんていパズル」(宮本算数教室)の内容

「賢くなるたんていパズル」は、宮本算数教室という算数教室の教材を学研が書籍化したもので、「やさしい」「ふつう」「むずかしい」の3冊に分かれています。

 

中身は、いくつかの手がかり(条件文)を基に答えを推理する、文章題型の論理パズルをひたすら繰り返す内容になっています。

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問題を解くごとに徐々に難易度と"級"が上がっていく構成になっており、一番簡単な「やさしい」には10級から8級までが掲載されています。

(ちなみに、"級"が一通り終わるごとに、中表紙のように「認定証」が挟まれています)

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始めの方(例えば、10級)は、条件文を読んだままに組み合わせるだけで問題が解けますが、"級"が上がっていくに連れて、複数の条件文を基に場合分けや消去法を組み合わせないと正解まで辿り着けないようになっています。

  (と、文章で書くと難しそうに聞こえるかもしれませんが、うちの子供がやってみた「やさしい」は小学校1年生でも十分正解まで辿り着ける、ちょうどいいレベルになっていたと思います)

 

うちの子供は、じっくり問題を読むのが面倒&苦手なようで「他の算数パズルの方が楽しい」と言い続けていましたが、それでもページの表裏が同じ問題になっており(裏面は復習用、ということだと思います)、一つの級に収められている問題自体はそれほど多くないため、2~3日で一冊分を解き終えていました。

 

「国語と算数を伸ばす推理」とうたっているだけあり、直感的に解けるパズルとは違って、問題をしっかり読まないと決して問題が解けません。

 

ですので、文書を注意深く読む力と、読んだ文章を論理的に組み立てる力が同時に身に付くようになっています。

 

一つ残念なところを上げると、「親はサポートしてはダメ」と書いてありましたが、たまに、「野球」「5才」「真横」といった漢字にフリガナがふられていないことです。

 

 小学校1年生には問題が読めないケースがあり、問題を解くに当たって多少、親のサポートが必要になります。

(とは言え、大体の漢字にはフリガナがありますので、小学校1年生以外は気にならないと思います)

 

(※追記:2019年4月に購入した「むずかしい」では、「5才」などを含めて全ての漢字にフリガナがふってありましたので、改訂版ではこの点は解消されたようです)

 

賢くなるたんていパズル:「ふつう」「むずかしい」について

賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理(宮本算数教室)の口コミ・レビュー・評判・感想_ふつう:算数の教育・勉強・学習
賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理(宮本算数教室)の口コミ・レビュー・評判・感想_むずかしい:算数の教育・勉強・学習

「賢くなるたんていパズル」の「やさしい」を終わらせた後、「ふつう」「むずかしい」もやりましたので、簡単にご紹介したいと思います。

 

賢くなるたんていパズル(宮本算数教室):ふつう

「賢くなるたんていパズル」の「ふつう」は小学校1年生の後半にやりました。

 

「ふつう」には、7級~4級が掲載されており、「やさしい」と同様、ページの裏表で同じ問題が掲載されているため、問題数はそれほど多くありません。

(例題+各級7問の計29問)

 

問題の難易度としては、「やさしい」より若干難しくなっている程度で、かつ、7級⇒4級の間はあまり変わっていない印象を受けました。

 

ですので、場合分け+消去法とトライアンドエラーができれば、小学校1年生でも十分解けるレベルになっています。

 

うちの子供(当時小学校1年生の後半)も、「やさしい」をやらせていた時は大分嫌がっていましたが、「ふつう」については、「やさしい」と「ふつう」の間で「きらめき思考力パズル」(SAPIX)「エルカミノ式 理系脳をつくるひらめきパズル」といった他の算数パズルを挟んで場合分けやトライアンドエラーが必要な問題を大分やらせたこともあり、「やさしい」の時よりもえらくあっさりと解き、1~2日で「ふつう」をやっつけていました。

 

賢くなるたんていパズル(宮本算数教室):むずかしい

「賢くなるたんていパズル」の「むずかしい」は小学校2年生の前半でやりました。

 

「むずかしい」には3~1級が掲載されており、こちらもページの裏表で同じ問題が掲載されているため、問題数はそれほど多くありません。

 

問題の難易度については、3級は、4級までとさほど変わらずあっさりと解いていましたが、2級(特に後半)からは、条件文から得られる情報をきちんと表を落とし込んで整理しないと解けない複雑さになってくるため、大分苦戦し、1日1~2問までペースダウンしていました。

 

また、1級の後半になると更に難易度が上がります。
(問題の構造としては全く同じなのですが、条件文が増える&複雑になります)

 

この辺りになると、手戻りも増え、大分モチベーションも下がり「難しい、難しい」と文句ばかり言っていましたが、それでも1問を2~3日くらい掛けてどうにか解いていました。

 

ただ、「やさしい」「ふつう」と同様、特別な計算力や知識が求められる分けではないので、「全学年対応」となっている通り、「むずかしい」も1年生でも取り組める問題になっています。

 

なお、「むずかしい」には、「和」「差」「2倍」「~以下」といった表現が条件文に出てきますので、これらの意味については、親が教えてあげる必要があります。


総評:

「文書を注意深く読み、そこから得られた情報を論理的に組み立てる」ことは、何事においても基礎になる能力だと思います。

 

この宮本算数教室の「賢くなるたんていパズル」シリーズは、本人が楽しいかどうかは置いておくと、私としては子供にきっちり取り組ませて良かった、と思える内容でした。

 

この「賢くなるたんていパズル 国語と算数をのばす推理」以外にも、「宮本算数教室の教材 賢くなるパズル&算数シリーズ」として体系立てて色々な教材が出ているようですので、他の教材も少しずつ試してみたいと思います。

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