(最終更新:2020年5月)
これまでに「賢くなるたんていパズル 国語と算数を伸ばす推理」や「算数と国語を同時に伸ばすパズル」、「賢くなるパズル 計算ブロック」など、宮本算数教室の様々なドリルを紹介してきましたが、今回は、同じく宮本算数教室の「賢くなるパズル てんびん」というシリーズを紹介します。
うちの子供(小学2年生の終盤)が他の算数パズルをやっていて、方程式っぽい問題(例えば、ガム3個とクッキー1個が同じ値段で、ガム2個とチョコ1個が同じ値段の場合に...的なものです)を苦手にしていたので、購入してみました。
宮本算数教室「賢くなるパズル:てんびん初級」
宮本算数教室の「賢くなるパズル てんびん」は、方程式の考え方を身に付けるための「てんびんパズル」に特化した算数パズルで、「初級」「中級」「上級」の3冊で構成されています。
各冊子とも、問題に入る前に、まず「てんびんとは何か」の説明から始まります。
パズルは、宮本算数教室の他の算数パズルのシリーズと同様、問題を解くごとに徐々に難易度と"級"が上がっていく構成になっています。
「てんびん初級」は10級から8級が掲載されており、各級とも、例題+解き方の解説から始まって、10問強(10級のみ6問)の問題が載せられています。
内容としては、「てんびん初級」は"方程式"というよりも、"足し算・引き算の問題"といった感じで、かなり易しめでした。
足し算・引き算を覚え立ての子供向けの応用問題としては役立つかもしれませんが、方程式の考え方を習得することが目的の場合は物足りなく感じると思います。
ですので、方程式の考え方を習得することが目的の場合は、「初級」はスキップして「中級」から始めるのがいいと思います。
(うちの子供の場合も、8級の問題を数問だけやらせてみましたが、あっさり解いていたので止めました)
ちなみに、この「てんびん」シリーズでも、他のシリーズと同様、宮本算数教室の算数パズルでお馴染みの「級位認定証」が、級/1冊終わるごとに中表紙のように挟まれています。
宮本算数教室「賢くなるパズル てんびん中級」
「てんびん中級」も「初級」と構成は同じです。
てんびんの説明から始まり、7級から4級(各級とも10問弱)が掲載されています。
パズルの内容としては、「初級」はかなり易しかったですが、「中級」では一気に難易度が上がり、"方程式"を飛び越えて"連立方程式"的な問題になっています。
各級とも、最初に例題+解き方の解説が付いていますが、うちの子供は、問題の解き方を理解してコツを掴むまでかなり苦労していました。それでも、最終的には「方程式の考え方を理解する」という当初の目的はこの1冊で達成できたと思います。
宮本算数教室「賢くなるパズル てんびん上級」
「てんびん上級」は「中級」からさらに大きく難易度が上がり、"方程式の問題"というより理科の"モーメント"の問題になっています。
加えて、比や逆比と言った概念も出てきます。
冒頭に説明はあるものの、うちの子供は
「何故、支点をずらすと左右が違う重さでもてんびんが釣り合うのか、さっぱり分からん」
「なんで逆比を使うと釣り合うのかさっぱり分からん」
という感じになってしまいました。
解説の解き方の通りに機械的にやれば問題は解けるのかもしれませんが、何故そうなるのか分からないまま解かせても意味がないと思ったのと、元々の目的が方程式の考え方の理解だったこともあり、「てんびん上級」はすっぱり諦めることにしました。
「てんびん上級」も「初級」「中級」同様に「小学校全学年用」になっていますが、小学校低~中学年にはかなり難し過ぎる印象です。
方程式の考え方を理解することが目的でしたら「中級」までで十分で、「上級」まではやらなくていいように思いました。